八月の読書日記。好みとしては米澤穂信、恒川光太郎がお気に入り。ミステリ、推理が割と好き。自分から手を出すことは少ないが、推されると弱い。基本的に濫読派。 不定期更新です。キーワードは『宵の徒然』
強歩とは、わたしの通う高校の恒例行事です。
この高校には、この強歩の他に「寒稽古」という並んで《○高二大行事》とでも呼べる様な行事があるのですが、それはまたいずれ。
皆様ご存知かとは存じますが、昨日五月二十二日、その強歩が終了致しまして。
無事に完歩しました。応援してくれた皆様ありがとうございます。
さて、その「強歩」、「競歩」と誤記されることがしばしばながら、敢えての誤記も多数見受けられます。
「狂歩」「凶歩」「恐歩」等と言ったものから、
「共歩」「協歩」等々。
それ等は単に強歩を揶揄するものから、校長先生の話にでも出てきそうな奇麗事でもあります。
前者は主に嫌々ながらに歩き通す生徒達から、後者はやはり先生方から聞こえてきます。
そんな色々な言われ方をしている強歩ですが、わたしとしてはその全てが「強歩」を正確に表しているものだと、そう思えてなりません。
レポはやはり当日になってみるとそんなものやっている余裕は何処にもなくて、文章を考える暇すらなくて(というのは辛いと言う事と共に、友人との会話があったからと言う理由もあります)、適当に書いていたので、レポと言いながらその辛さを的確に表しているとは言えないものになりました。
やはり85kmといったら並大抵の距離ではありませんから、それを歩くにはそれ相応の困難が付き纏います。
筆頭には<足の痛み>
これ、脚と、言うより足の痛みが最高にひどくなります。
特に足の裏。
指に豆などできる方にしてみればそうだとは限りませんが、わたしは足の裏が最高に痛くなりました。
土踏まずを除いた全ての足の裏が一歩踏み出すたびに痛むのです。それはすぐに慢性的な痛みに変わり、まるで自分の足など地面についていないかのようです。
次は<肩の痛み>
リュックを背負う肩の痛みです。筋肉が、というより皮膚の痛み。
擦れてしまって、靴擦れのような痛みが肩を襲うのですよ。リュックを背負うに当たっては肩との間にタオルを挟まないと、とてもとても背負えない。
他にも股関節やら脹脛やら、延いては腰痛、頭痛までも。試練という試練が襲い掛かってくるのです。
「バファリンを規定の倍飲んで仮眠を取れば、まるで強歩が今から始まるかのように楽になれる」
という裏技というか荒業、「リセット裏技」(今名付けた)と言う伝説が存在する程の苦痛です。苦行か、これは。
そんな苦痛の中にあっても、生徒たちは歩くしかありません。
勿論、リタイアと言う選択肢はあるにはあるのですが、そこは高校生。例年八割近い完歩率だと言う事実を耳にしてしまえば、「自分がその二割になることは避けたい」と思うのも道理。そんな思いを反映したか落伍者を搬送するバスの名前は≪収容車≫。致仕方ないから足を運ぶ。左右の足を交互に前に出すのみです。
投げ出してしまいたい。でも其れだけは勘弁。ほとんどの友達が参加している行事に一人だけ参加できないなんて……
そんな精神と肉体の綱渡り。一歩一歩が綱渡り。
そんな狂ってしまいそうなこれまさに「狂歩」
恐るべき「恐歩」これぞ「凶歩」
けれど、それだけでは「強歩」を言い表したことにはなりません。
何故先輩方は強歩のことを話すときに笑顔になるのか。
【完歩へのキーワードは〝気合〟だ】
と言うのはわたしが在学している三年間強歩の先導歩を勤めた先生の言葉です。
完歩への必需品は精神力。
体力はあるに越したことはありませんが、この85kmを歩くには、どんなに体力があっても辛くなってくるものです。シンプル且つ的確にそれを言い表した言葉でしょう。
その精神力を保つのにまた必要不可欠なのが友達の存在なんです。
彼らの素晴らしさ、必要性をここで書くのは止めましょう。これ以上冗長にしても難ですし。
共に歩いてこその完歩。苦しいときに頼れるのは友です。神じゃない。
「共歩」なんですよ。
そして忘れてはならないのが、「協歩」の「協」の字。
85km強歩が高校の職員だけでできる訳はありませんし、不可能です。
保護者、同窓生、各小中学校、警察、そして医師会までもがこの強歩に力を貸してくれているのです。
わたしの親は学校から最も離れた地区を担当する保護者会に属しています。
彼らは夜中の二時に集合して五時に解散と言う日程で、立哨と休憩ポイントでの支援にあたってくれました。
共働きの両親ですが、その21日及び22日には仕事を休んで強歩の支援に当たってくれました。
また、施設を貸してくれる小中学校や、道路の使用の許可や立哨にあたる警察。救護テントでは生徒の健康の維持のために近隣の医者や看護士がボランティアで救護に当たってくれるのです。
「そこまでしてやるのか」と思ってしまいますが、だから尚更完歩しないといけない気分になりますし、そこまでして続けてきたからこそ軽々しく強歩を止める訳にも行かないのですよ。
一口に「強歩」とは言っても、恒例行事と言っても、すごい物なんです。
で、三ヵ年完歩を達成した感想は、と言うと……
嗚呼、もう強歩とはオサラバだ
それに尽きます 笑←
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この高校には、この強歩の他に「寒稽古」という並んで《○高二大行事》とでも呼べる様な行事があるのですが、それはまたいずれ。
皆様ご存知かとは存じますが、昨日五月二十二日、その強歩が終了致しまして。
無事に完歩しました。応援してくれた皆様ありがとうございます。
さて、その「強歩」、「競歩」と誤記されることがしばしばながら、敢えての誤記も多数見受けられます。
「狂歩」「凶歩」「恐歩」等と言ったものから、
「共歩」「協歩」等々。
それ等は単に強歩を揶揄するものから、校長先生の話にでも出てきそうな奇麗事でもあります。
前者は主に嫌々ながらに歩き通す生徒達から、後者はやはり先生方から聞こえてきます。
そんな色々な言われ方をしている強歩ですが、わたしとしてはその全てが「強歩」を正確に表しているものだと、そう思えてなりません。
レポはやはり当日になってみるとそんなものやっている余裕は何処にもなくて、文章を考える暇すらなくて(というのは辛いと言う事と共に、友人との会話があったからと言う理由もあります)、適当に書いていたので、レポと言いながらその辛さを的確に表しているとは言えないものになりました。
やはり85kmといったら並大抵の距離ではありませんから、それを歩くにはそれ相応の困難が付き纏います。
筆頭には<足の痛み>
これ、脚と、言うより足の痛みが最高にひどくなります。
特に足の裏。
指に豆などできる方にしてみればそうだとは限りませんが、わたしは足の裏が最高に痛くなりました。
土踏まずを除いた全ての足の裏が一歩踏み出すたびに痛むのです。それはすぐに慢性的な痛みに変わり、まるで自分の足など地面についていないかのようです。
次は<肩の痛み>
リュックを背負う肩の痛みです。筋肉が、というより皮膚の痛み。
擦れてしまって、靴擦れのような痛みが肩を襲うのですよ。リュックを背負うに当たっては肩との間にタオルを挟まないと、とてもとても背負えない。
他にも股関節やら脹脛やら、延いては腰痛、頭痛までも。試練という試練が襲い掛かってくるのです。
「バファリンを規定の倍飲んで仮眠を取れば、まるで強歩が今から始まるかのように楽になれる」
という裏技というか荒業、「リセット裏技」(今名付けた)と言う伝説が存在する程の苦痛です。苦行か、これは。
そんな苦痛の中にあっても、生徒たちは歩くしかありません。
勿論、リタイアと言う選択肢はあるにはあるのですが、そこは高校生。例年八割近い完歩率だと言う事実を耳にしてしまえば、「自分がその二割になることは避けたい」と思うのも道理。そんな思いを反映したか落伍者を搬送するバスの名前は≪収容車≫。致仕方ないから足を運ぶ。左右の足を交互に前に出すのみです。
投げ出してしまいたい。でも其れだけは勘弁。ほとんどの友達が参加している行事に一人だけ参加できないなんて……
そんな精神と肉体の綱渡り。一歩一歩が綱渡り。
そんな狂ってしまいそうなこれまさに「狂歩」
恐るべき「恐歩」これぞ「凶歩」
けれど、それだけでは「強歩」を言い表したことにはなりません。
何故先輩方は強歩のことを話すときに笑顔になるのか。
【完歩へのキーワードは〝気合〟だ】
と言うのはわたしが在学している三年間強歩の先導歩を勤めた先生の言葉です。
完歩への必需品は精神力。
体力はあるに越したことはありませんが、この85kmを歩くには、どんなに体力があっても辛くなってくるものです。シンプル且つ的確にそれを言い表した言葉でしょう。
その精神力を保つのにまた必要不可欠なのが友達の存在なんです。
彼らの素晴らしさ、必要性をここで書くのは止めましょう。これ以上冗長にしても難ですし。
共に歩いてこその完歩。苦しいときに頼れるのは友です。神じゃない。
「共歩」なんですよ。
そして忘れてはならないのが、「協歩」の「協」の字。
85km強歩が高校の職員だけでできる訳はありませんし、不可能です。
保護者、同窓生、各小中学校、警察、そして医師会までもがこの強歩に力を貸してくれているのです。
わたしの親は学校から最も離れた地区を担当する保護者会に属しています。
彼らは夜中の二時に集合して五時に解散と言う日程で、立哨と休憩ポイントでの支援にあたってくれました。
共働きの両親ですが、その21日及び22日には仕事を休んで強歩の支援に当たってくれました。
また、施設を貸してくれる小中学校や、道路の使用の許可や立哨にあたる警察。救護テントでは生徒の健康の維持のために近隣の医者や看護士がボランティアで救護に当たってくれるのです。
「そこまでしてやるのか」と思ってしまいますが、だから尚更完歩しないといけない気分になりますし、そこまでして続けてきたからこそ軽々しく強歩を止める訳にも行かないのですよ。
一口に「強歩」とは言っても、恒例行事と言っても、すごい物なんです。
で、三ヵ年完歩を達成した感想は、と言うと……
嗚呼、もう強歩とはオサラバだ
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